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ERC-4337とは何か?Account abstractionについてわかりやすく解説

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こんにちは。日本のNFTをみんなで盛り上げて応援したい!AIにも興味深々のWeb3じいじのko_sanです。

イーサリアムのブロックチェーンで最近話題のERC-4337ってなあに?

そんな疑問にお答えします。イーサリアムのブロックチェーン上にルールとフレームワークを作るためのトークン基準のことです。

この記事ではERCとEIPという二つの概念の違い、新しいERC-4337というスタンダードと、それが可能にするアカウントアブストラクションという概念についてわかりやすく解説します。

目次

1.そもそもERCとは?EIPとの違いは何か

1.1 ERCとは

ERCとはEthereum Request for Comment (ERC) tokensのことで、ブロックチェーン上にルールとフレームワークを作るために作られたトークン基準(Token standard)のことです。

一番知られているERCとしてのERC20は、イーサリアムプロトコル上で、新たな代替可能なトークンを発行できるものです。

もう一つの知られているERC721は、代替不可能なトークンいわゆるNFTを発行できるトークン基準です。

こちらの記事でERC-721について解説しています。

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ERC-1155についてもこちらでまとめています。

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簡単におさらいすると、ERC-20は種々の仮想通貨、ERC-721はNFT、ERC-1155はそれら両方を取り扱うことができるEthereumの規格であることがわかります。

1.2 EIPとの違いについて

ERC-20、ERC-721、ERC-1155以外にもERCトークン規格が存在します。

その中で、こんな機能があったらいいなという要望が提案される時、新たな提案はEthereum Improvement Proposals (EIPs)と呼ばれ、コミュニティの中で議論されます。

最終的には、採用されないものもありますが、採用されるとイーサリアム上でリリースされ、
EIPがERCになります。なので、以下に説明するERC-4337も、採用される前はEIP-4337だったわけです。

2.ERC-4337とアカウントアブストラクションについて

2.1 ERC-4337とは

ERC-4337とは:

クリプトウォレットにアカウントアブストラクションを可能にする1つの手段を提供するEthスタンダードのこと

です。といっても理解不能ですね。

クリプトウォレットは、メタマスクやLedgerなどのハードウェアウォレットなどのことで、仮想通貨やNFTを入れておくウォレットのことですね。

ではアカウントアブストラクション(account abstraction)って何でしょう?

2.2 アカウントアブストラクションとは

アカウントアブストラクションとは文字通り訳すと「アカウントの抽象化」つまりアカウントの完全な詳細情報を隠す方法です。

もっとわかりやすい説明をChatGPTに聞いてみた答えがこちらです:

今のクリプトウォレットでは、何かを買ったり、誰かにお金を送ったりするたびに、その都度自分で署名(パスワードのようなもの)を入力して承認しなければなりません。
これは、毎回手間がかかるし、間違えてしまう可能性もありますよね。ここでアカウントアブストラクションが登場します。これは、自分で毎回署名を入力する代わりに、スマートコントラクト(自動的に取引を行うプログラム)に任せてしまおうという考え方です。これにより、例えば10回分の取引をまとめて1回で承認したり、定期的な支払いを自動化したりすることが可能になります。

これを自動車の例えを使ってわかりやすく説明しています。

例えば自動車の運転を考えてみましょう。
今のクリプトウォレットは、マニュアル車のようなもので、ギアを変えたり、ブレーキを踏んだりするためには、運転手がすべて自分で操作しなければなりません。
それに対して、アカウントアブストラクションを使ったウォレットは、オートマチック車のようなもので、運転手はアクセルとブレーキだけを操作すれば良く、あとは車が自動的にギアを変えてくれます。

つまり、アカウントアブストラクションは、クリプトウォレットを使う際の手間を減らし、よりスムーズで便利な取引を可能にする機能です。

アカウントアブストラクションを使用することで、アカウント情報が管理されていることが保証されます。

2.3 アカウントアブストラクションが初心者にとってユーザーフレンドリーになるわけ

ではなぜアカウントアブストラクションが初心者にとってユーザーフレンドリーになるのでしょう?

こちらの記事の内容をまとめると以下となります。

・ユーザーのクリプトウォレットをスマートコントラクト可能なアカウントにできる
・以前はバックアップをとるために、シードフレーズをオフラインで記録する必要があったが、
 アカウントアブストラクションとすることで、プライベートキーはスマホの標準のセキュリティモジュールに保存される。
・スマホの生体認証(指紋や顔)取引の認証が可能になる。
・スマホを万が一紛失した場合、time-locked ソーシャルリカバリーで復元できる。

つまりアカウントアブストラクションとすることは、スマホ内にハードウェアウォレットを持つことと同じと考えられます。

ただし、タッチスクリーンなど、スマホの脆弱性を危惧する向きもいます。

紛失した場合の対策として、マルチシグウォレットを通してリカバリーすることができます。そのためには、信頼のおける家族や友人に事前に伝えておく必要があります。あるいは第3者のサービスも利用できます。

次にアカウントアブストラクションを備えたERC-4377の特徴について整理していきましょう。

3.ERC-4377の特徴、メリット、デメリット

3.1 ERC-4377の特徴

以下の特徴があります。

・分散型の方法でイーサリアム上のアブストラクションが可能。
・dAppにおいて、通常ユーザーが支払う手数料をdApp開発者がユーザーの取引手数料を一部または全額補助可能。
・ユーザーが(ETHではなく)ERC-20トークンで手数料を支払が可能になる。
・プライバシー保護機能が強化され、集約された署名が使用できるようになる。
・ERC-4337は、Polygon、Avalanche、Arbitrumなど、イーサリアム仮想マシン(EVM)と互換性のあるネットワークでも利用できる。
・送金処理に関しては、複数の取引をまとめて実施できるので、時間と手数料を低減可能
・今までの取引ではマニュアルで承認する必要があったが、ある金額以上にのみマニュアルで承認処理をするような設定が可能。

3.2 イーサリアム仮想マシン(EVM)とは

ここで、特徴の中に出てきた、イーサリアム仮想マシン(EVM)とは、グローバルなスーパーコンピューターと言うことができて、キャッシュの送金入金、文書や契約の送付など、グローバルスケールで行うことができます。

ちょうどBTCのブロックチェー上で世界中の人々と瞬時に取引処理ができるのと同じと考えられます。

3.3 ERC-4377のメリット、デメリット

【メリット】
・ユーザーエクスペリエンスの改善:
・トランザクションの効率化:
・より多機能なウォレット:

 ERC-4337は、スマートコントラクトウォレットを使用して、複数のトランザクションを一度にバッチ処理が可能となるので、トランザクションの効率が大幅に向上します。

ERC-4337は、ユーザーが各トランザクションに対して署名する必要がなくなるため、ユーザーエクスペリエンスを大幅に改善します。

ERC-4337は、定期的な支払いや、プライベートキーを失った場合の回復など、新しい機能をウォレットに追加できます。つまり多機能なウォレットになるわけです。

【デメリット】
・新技術の採用には時間がかかる:
・セキュリティの懸念:

ERC-4337はまだ新しい技術であり、その採用には時間がかかる可能性があります。
現在、主流のウォレットはまだこの新しい標準を採用していません。

ERC-4337は、他の第3者のサービスを使うことで、がユーザーの代わりにトランザクションの手数料を支払うことができます。

しかし、その第3者のサービスがユーザーのトランザクションを制御する可能性があり、セキュリティに懸念が生じる可能性があります。

4. まとめ

この記事では、ERC-4377についてその機能と特徴、メリット、デメリットについて解説しました。ERCとはEthereum Request for Commentの略で、イーサリアムのブロックチェーン上にルールとフレームワークを作るためのトークン基準のことです。

一方、EIPはEthereum Improvement Proposalsの略で、新たな提案が議論され、採用されるとERCになります。ERC-4337はクリプトウォレットにアカウントアブストラクションを可能にするスタンダードで、これによりユーザーはより簡単にトランザクションを行うことができます。

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